いま時の大人は…

 昨年、娘が自動車免許を取得した。 どの家庭でも同じと思うが事故がない様、心配の毎日である。

 我が家がある地域は僕が小さい頃とは一変し、今や住宅街ではなくなり、町の真中、商工業地区とでも言うのか回りはガソリンスタンド、自動車修理工場などが多くある。皆、とても親切だし特に子供達に対してはよき相談相手、車、バイクに関しての安全運転の心構えなどをアドバイスしてくれるし、簡単な点検などはすぐにみてくれる。親の言う事は素直に聞けないもの、彼等がいてくれて心強い気がする。運転には個人の性格が出ると言うが、我が娘はスポーツウーマン、いささか親バカではあるが反射神経は良い方だと思うが少々オッチョコチョイ。それが災いしてか先日、JR鶴舞駅の大きな交差店で軽い接触事故にあった。娘が言うには、「相手方がウインカーも出さず急に車線変更をして来てぶつかってきた」。そして直後に、「ゴメンナサイ」を何度も繰り返し警察へも連絡を入れた。又、今から近くの交番へ行き事情説明する旨、電話をかけてきた。相手の男は30〜40歳との事。ケガもなく車自体も損傷は少なかったしまずは一安心であった。交通量の多い交差点での接触事故(人身事故以外)はどちらに過失があったのか判断が難しいとの話を警察官に言われ、示談、保険代理店同士で話を進めるよう説明されたようだ。18歳の子供にしてみれば事故は事故。ショックは大きかったであろうが不幸中の幸い、親としてはケガもなくよかったと思った。保険にも加入済み、後は代理店同士でスムースに事は運ぶと安心していた。

 しばらくして、相手方の保険会社より妻に電話が入り話を聞きたいと連絡があった。それによると事故当日の話が少しずつ変わって、相手方の男性が家の娘の方からぶつっかてきたと主張が変化しているとの事である。非は娘にあると言わんばかり。僕も妻も唖然!驚いてしまった。交番の警察官は当日の両者の話は聞いていると思うし、その男性が事故直後に過失を認めていたのは確認すれば分かる事、それなのに何故?言い分が変わるのか?保険料の問題か彼の勤務先への報告に支障が出るかは理解できないが、とんでもない事である。担当の保険会社の人はこんな事は日常茶飯事、別に気にしてる様子はなかった。運転には性格が出る。そして事故に巻き込まれる人は再度事故に巻き込まれる可能性が高いと聞く。

 最近、僕も含め大人と呼ばれる人達が、「いま時の子供は…」と、口にする。でも、「いま時の大人は…」と、言われてもしょうがない時代が来てるかもしれない…。