6月の記念日

毎年、6月になると我が家では2つの記念日が待っている。でも今年はもう1つ記念日が増える事になった。

その1:それは3月のバックステージ上で「娘の卒業」をテーマに原稿を書いた。その時の内容は昨年の彼女の卵巣摘出手術の為の入院と静養で学科の単位が取れるのか、又、出席日数が大丈夫かで親として大変心配していた時期であった。あれから3ヶ月が過ぎて今月の10日に無事、卒業を迎える事ができそうである。もともと彼女の性格からか、今まで何事にも効率よく物事が進まずにどうしてこんなに運が悪いのか?僕はそれを感じざるをえなかった。でも少しずつではあるが好転のきざしが見えてきた出来事があった。それは健康も回復し、スポーツクラブ(ソフトボール)への復帰も許され、ピッチャーとして再スタートした時期であった。そして5月にハイスクール最後のソフトボールの試合が神戸で開催された。全国のインターナショナルスクールのなかでも彼女の学校は強豪とは程遠い位置にいる。もちろん優勝の経験などはなかった。ピッチャーをしている立場から責任という負担が重く圧し掛かっていたのだろうが、それを乗り越え見事、この大会で優勝をする事ができた。そしてなんと!彼女は大会のMVPを受賞した。卒業を前に最後の最後に運が向いてきた様だ。勉強にスポーツに頑張った成果が報われたのだろう。それと前後して海外の留学希望校から入学許可の通知も届いた。運は努力してこそ手にするもの、この年になって再び教えられた気がした。

その2:結婚記念日。6月3日で僕達は結婚生活24年を迎える。長いような短いような年月。思えば青春時代からずっ〜と一緒、よく飽きなかったと言えば彼女に失礼かもしれないがそんな気がするのも事実である。音楽が僕達の出逢いを生んだ。そして恋愛、結婚…。いまでも友達感覚なところがあるしお互いにわがままには変わりないが、何か「運命の赤い糸」以上の縁で結ばれている気がする。いつもお会いする殆どの皆さんからは「いつまでも仲が良くて幸ね!」とか、「夫婦円満の秘訣は?」とか質問を受けるがのだが、実際は仲が良いのか悪いのか?本当のところ未だに解らない。秘訣があったらこちらから教えて頂きたい心境である。はじめて出会ったのが33年前、それからは仕事も家庭でも行動を共にしている。はっきり言ってしまえばケンカの一つや二つどころで済むはずはなかった。でも実際に生活は続いているし、芸能界ではごく普通に報道される離婚の噂もない。(もっとも人畜無害の歌手、ただ話題性に欠けているだけなのだが…)来年は銀婚式を迎える事になる。僕の両親などは金婚式を過ぎた今でも時々、いや、毎日の様にケンカなのか何なのか?理解できないが小競り合いの日々。そんな様子を見ていると夫婦ってこんなものだろうか?仲が良いのか悪いのかは、きっと一生解らないままで過ぎて行くのだろう。それが夫婦かもしれない。悦ちゃんがいてこそ僕がある!。そう言っていれば幸せ倍増、家庭円満。でも毎年少しずつ妻の立場が上になっていくのは否定できないようだ。

その3:息子の誕生日である。6月6日で17歳。娘とは正反対と言っても良いくらいの強運を感じる。きっと姉の姿を見ていたからであろうが、勉強、スポーツ、音楽、バイク(趣味)など、すべてに一生懸命に頑張っているし、成績を付けるとすれば常にAクラスである。どれもこれも親に似ないでよかったと思う。あまり家族には見せないがいつも努力している様だ。ついこの前まで「おしめ」してチョコチョコ歩いていた子が…大きくなったものである。そして多感な年齢をなんとか無事クリアー出来そうである。でも親と子、これからも一生心配であるのは間違えない。余談だが、これは親バカを承知で報告させて頂くが、先月に「N.H.S」と言うアメリカ国内、日本のインターナショナルスクールの学校で統一規定してる名誉ある会のメンバーに彼が選出された。勉強は基よりスポーツ、ボランテイア活動、リーダーシップなどのすべてを含めた規定をパスしないと受賞できないホントに名誉な賞である。今年は彼が通う学校では5名が受賞し受賞式には僕達夫婦も出席した。そして我が息子を誇りに感じ、又、よくやった!と、心の中でつぶやいていた。でも多少理屈っぽい性格なので今回の受賞を盾に今年の誕生日プレゼントを大きく希望してくるのが大変心配である。

追伸
今回のバックステージ「マツチャン」は松崎家の娘と妻と息子をこれみよがしに誉めっぱなしで、幸せな我が家!を強調していますので、さぞや皆様方におかれましては「そんな訳ないだろう!」とか、「バカヤロー!いつまでも幸せは続かないぞ!」など、多々、ご意見をお持ちでしょうが何卒、「6月の記念日」としてお許し下さい。   松崎家当主   マツチャン